【やり過ぎ厳禁!】高齢者の高血圧の運動は無理せずに!
高齢になると高血圧になるリスクは上がり、高血圧を放置していると脳梗塞や心筋梗塞など、命に関わる場合があります。
・高齢者の血圧が高くなる理由
1つ目は、加齢によって血管壁の弾力が低くなり、血管の収縮や拡張がスムーズにできなくなり、血液の流れが悪くなるからです。
そのため高齢者の血圧の特徴として、収縮期血圧(最高血圧)と拡張期血圧(最低血圧)との差が大きくなる特徴があります。
2つ目は、自律神経の機能が低下し血管の収縮や弾力が低下するために、血液の流れが悪くなることが高血圧の原因とも言われています。
自律神経は血圧に大きく関連しており、自律神経は興奮しているとき、リラックスしているときに、内臓や血管を調整する役割があります。
例えば、緊張しているときにお腹が空かないのは、自律神経の働きによって胃の動きを鈍くして消化液を減少させているからです。
それと同時に血管は、興奮していると収縮しています。
また、興奮からリラックスモードに切り替わると急にお腹が空いてくることがあると思いますが、それは自律神経の交感神経から副交感神経というリラックスしている時の神経にモードが切り替わっているからです。
このリラックス状態の時には血管は拡張しており、血圧の調整には自律神経が大きく関わっています。
この自律神経の調整のおかげで、寒暖差があっても血管の拡張収縮がされて体温を維持することができます。
高齢者が入浴後、体が温まった状態で突然寒い場所に行くと倒れてしまうというのは、自律神経の副交感神経と交感神経の切り替えが追いついておらず、血管の収縮拡張の作業ができていないからです。
この2つの理由で、高齢者は高血圧なりやすいと言われていますが、運動で改善することもできます。
まずは運動をすることですぐに効果があるものは、交感神経の働きによって尿を生成し、排尿を促すことで余分な水分が排出され、心臓への負担が減り血圧を下げてくれます。
次に、運動によって徐々に効果が出でくるものとしては、交感神経の活動低下による血管拡張です。
高血圧になりやすい原因の2つ目に紹介した自律神経と関連して、運動を定期的に行なっている人は血圧が上がりにくく、適度な運動は血管を拡張し、血圧を下げることにつながります。
また、内臓脂肪の燃焼(体重減少)は、1つ目の高血圧の理由として紹介した血管壁の弾力の低下(動脈硬化)を発症させにくくするため、血圧が下がる効果があると言われています。
他にも、高脂血症や糖尿病の発症するリスクを軽減させるため、運動は高血圧の改善や対策に有効とされています。
運動は高血圧の改善や対策に有効であると言われていますが、運動を行うにあたっては注意が必要です。
これについては下記の記事も見て下さいね。
【要チェック!】高血圧の運動にはリスクと危険があるってホント?
・運動を行うにあたっての注意点
1つ目は、身体機能が劣っているため、無理な運動によって怪我を伴う場合があるため、計画的に徐々に体を慣れさせていく必要があります。
2つ目は、運動を始める前に「なんとなく気分が乗らない、なんとなく体がおかしい」ということがあれば、運動は中止し休憩することが大切です。
3つ目は、運動を行う前に必ず血圧を確認することが大切です。
最高血圧180mmhg、最低血圧110mmhg以上で運動を行うと、動脈硬化や脳卒中の危険があります。
4つ目は、運動の程度を医師に相談してから運動を始めるということが大切です。